こう太のコーヒーとか

7 ホットコーヒードリーム

マスターからたくさんのコーヒー豆を送っていただき、毎日、ごりごりこぽこぽと、淹れたてのコーヒーを嗜んでいます、嗜むとかいっちゃうよね、調子にのってるよね、きょうも気分が良い。

淹れたてほやほやをいただくということはつまり、あつあつのホットコーヒーをいただくということであるため、真夏の最中もなんの気なしに、クーラーで冷えきった部屋のなか、湯気をふーふーしながらコーヒー飲んでいました。

食べ物にも飲み物にも、温度があるね。甘いものを欲するように、しょっぱいものを欲するように、冷たさが欲しい、夏はだいたいそんな季節だし、人間は味以外にも温度をおいしいって思える生き物だ。
7 ホットコーヒードリーム 夏の暑い日を活動するぼくらにとって冷えた飲み物は、ばかみたいにおいしい。

そういう、温度を召し上がるみたいなのから離れて、淹れたてのホットコーヒーをひたすら飲んでいました。もうすでに涼しくなり始めていて、ホットコーヒーの温度がおいしい。
これから街が深く寒くなっていくにつれて、この熱さが、身体にとって心にとって、やさしい温度になる。湯気をゆっくり吸い込むだけで、温度が、身に染みるね。

冷えたままの身体で、部屋に帰ってきたいとか思うよ、夢みたいだ。ホットコーヒーが見せてくれた夢、ホットコーヒードリーム(なんやそれ)です。

文と絵 山本こう太

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