こう太のコーヒーとか

19 内から外へ、あたたまる

もうすっかり寒い。ホットコーヒーの温度を嗜むなんて姿はおろか、ぶるぶる震えながら飲む寝起きのコーヒーは、胃袋から順番に僕をあたためてくれます、最終的にちゃんと皮膚があたたまってくるのもなんだか不思議なことだ。
この温度に嘘も本当もないはずなのですが、内側からあたためられる感覚は、どこか信頼ができる、安心するぬくもりってこういうもののことなのかもしれない。

街にはイルミネーションが飾られている。暗い場所に光の粒が点在しているという時点でもう綺麗だね。
19 内から外へ、あたたまる 光り輝く景色に満たされるのは心、胃袋よりももっともっと内側にあるこの心が満たされていくとき、身体の芯からほっこりとあたたまっていくような感覚。そういう体験の温度に、ひとはそっと感動をするんだ。
身も心も本当のところ、ひとつながりになっている気がします。あたたまりたくて、ぬくもりがほしくて、誰かに会いたくなる季節。

冬の冷たい空気を楽しみたいというような気持ちもあるけれど、もう寒いのいやだいやだ!ってぐちぐち言ってるほうが、冬を満喫している気になれる。
だから僕は寒い冬がだいっきらい。必死で熱々のホットコーヒーをすすってる寒い冬がだいっきらいだ!という冬の楽しみ方です。

文と絵 山本こう太

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