こう太のコーヒーとか

20 三日坊主でいさせてよ

飽きたり、飽きたり、しながら、いろいろと方向を変えてぐるぐる、でも軌道は上に向かっていて、きっと螺旋上に天に召されていくんだろうなあ僕は、とか思うときがあります。
楽観的に三日坊主をこなしていると、むしろこれって強いんじゃないかみたいな風にさえ捉えてしまうよ、あっちもこっちもと欲張りしているわりに三日ぐらいは本気でこれだ!と思い込んでいるんだから。
あらゆることに飽きても、結局じぶんという存在に飽きてしまうことはなくて、あくまでも生きるという道の上での出来事にすぎない。
ラーメンに飽きてもうどんに飽きても、食べること自体に飽きることはないし、そのへんうまくやってるんだよ、みんな。

気がつくと昨日と真逆の方向を向いているときなんかもあるけれど、進みたいという気持ちが真逆を向くことはない。
どれだけの意思に泳がされても逆らうことのできない自我のなかでのみもがいているだけなんだよね。
20 三日坊主でいさせてよ 僕はただ純粋に気持ちよくなりたいと思うばかりでいていいと思うし、そのなかで出会うことのできるあれやこれやの内容が様々でも、ぜんぶがじぶんの意識の根っこにリンクしているから、ラーメン最強だって心底から信じることができる。そして次の日にはまた本気で、うどん最強って言えるんです。
でもほんとうに最強なのはラーメンでもうどんでもなく、飢えたじぶんの細胞で、そうやってじぶんがじぶんであるかぎりすべての選択肢が最強になりうるということを知ってしまって、気持ちがどこを向いていてもじぶんを愛してやれる気がする。
どこを向いていても、という時点で僕はどこかを向いていて、その一歩一歩が天に紐づいている感覚。
そういう実感を大切にしていきたいものです。

文と絵 山本こう太

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