こう太のコーヒーとか

21 変わって生きて、また変わって

ついこの前まで、クリスマスクリスマスと騒いでいたのに、もうすっかり年を越す準備なんてしてしまっている。
ここの切り替えの早さについて、街は、異常なほどに無情だ。それでも健全、赤や緑の輝きをいつまでも引きずっているほうが、よっぽど不気味です。

今年、奇跡的にご縁を拾っていただき連載が始まった「こう太のコーヒーとか…」も、今回で21回目になります。
振り返ってみて面白いことに、自分の中で日記みたいな役割にもなっているから、読み返すと、リアルに記憶を体験できる感覚が嬉しい、何度も嬉しい。
初めてマスターからコーヒーセットが届いた日のこと、不慣れなままのごりごりとこぽこぽ、夏の暑くて暑くてたまらなかった日とか、書いたことも書いてないことも繋がってちゃんと思い出になっています。

21 変わって生きて、また変わって 何かが変わった、というのは生きた証になるね。 過去の自分を見つめると、たくさんの何かがもうここには無くて、そのぶんたくさんの何かを手に入れて。
失くしながら出会いながら、あー生きたなあ、とあたたかい心地になる。嬉しくなる。

今日も一杯のコーヒーをすすりながら、今年最後の原稿を書かせてもらっています。 こんな姿を過去の自分に見せてやりたい、ぼくかっこいいだろ、って。 そう思える今があって良かった、まだまだかっこよくなれる予感がたっぷりです。 それでは、おやすみなさい。

文と絵 山本こう太

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