たんたんと続いているはずの時間には、おわりがあって、はじまりがあって、ただ続いていくことしかできないすべての流れにも、おわりもはじまりもある。
結果や節目とよばれているような山は、なだらかな平地の一部分でしかなくて、それでも、それをひとつひとつつまみあげていくことで、かたちに収めている。
1年も1分も1秒もなかったころ、ただ流れるように続くことしかできなかった一生が、いま、こうやってでこぼこを作りながら、やすらかにまた今年をおえようとしています。
なにがおわるわけでもなく、なにがはじまるわけでもないのにね、ただの平坦な世界中の時間がさらさらとではなく、ちくたく、と動きを見せてくれる。
今年もたくさんの音が刻まれたことでしょう。
永遠に流れ続けるはずの時間に、勝手に、さまざまな物語をおもいました、振り返ればそこにはちゃんとでこぼこがある。
今年も一年間ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。
文と絵 山本こう太